イキルサイノウ

The Back Horn( 爆轟樂團 ) イキルサイノウ歌詞
1.惑星メランコリー

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

人類の誕生は終わりまでの始まりだったから
地上に人間が溢れ返った頃 方舟は地球を去った

方舟に乗った選ばれし者は傲慢な権力者
まるでゴミを片付けるような仕草で爆弾を投下した

地上は業火に焼かれて地獄のよう
肥えた人間の脂肪はよく燃えた

宇宙空間に点在する星 その中のどれだけが
自分の産み落とした子供の手で消滅したのだろう

愛が地球を救うなんて誰が言う
笑っちまうような絶望の底で

※アダムとイブが口にした禁断の果実
許されぬもの程 愛しくなるのは何故
最後のラブソング 人類に捧ぐ
俺達は害虫 燃え尽きて死んじまえ さあ!※

愛が地球を救うなんて誰が言う
笑っちまうような絶望の底で

(※くり返し)


2.光の結晶

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

雨上がり 夕陽色の飛沫上げ
自転車で商店街を走る

希望なんて言葉だけじゃ感じない
だから深呼吸 歌い出す口笛

下手だってかまわない ただ
遣り切れぬ日々 振りほどくように

乱反射するキラメキの中へ
空だって 今 飛べる気がする

入道雲 疲れ顔で見上げてる
お前いつまでも 傘差したまんまで

声にさえならなくて きっと
約束だけが繋ぎ止めてる

海を見に行く 背中に触れている
消えそうな熱 確かめながら

気付かないふりして
強くペダルを漕いだ
お前の涙 風がさらって

乱反射するキラメキの中へ
そしてここから始まってゆけ

躓きながら 光の結晶に
何度でも手を伸ばす俺達


3.孤独な戦場

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

シブヤはまるで肉の海だ 公衆便所の落書きだ
狂いそうなノイズの洪水にヘッドフォンが外せない

ぬるいフォークソング撒き散らしてる奴ら
金を募金しろとうるさくせがむババア

吐き気がする程に人間だらけ
ああ どうせイナカモンとクダを巻いて
ションベンぶっかける駅ビルの壁
ああ だけど十二月がひどく優しい

馬鹿が馬鹿騒ぎして死んでる 顔面性器が笑ってる
キリストのうなじを舐める女 ザラついた金の味

一人 二人 三人 死人だらけさ 今日も
俺は生き延びてやる 心の闇の中で

神様 俺達は悲しい歌が
気が触れる程好きです そして今夜
ギラつく摩天楼 隠したナイフ
意味も無く答えも無い孤独な戦場

肉と肉の間で窒息してく理性
俺が怖いのは ただお前らが人間だってことさ!

神様 俺達は悲しい歌が
気が触れる程好きです そして今夜
ギラつく摩天楼 隠したナイフ
意味も無く答えも無い孤独な戦場

暗闇の中ドアを叩き続けろ


4.幸福な亡骸

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

夏の終わりの朝 喪服の行列が
蝉達の死骸を踏みつけ歩いてく

途方もなく青い空 死は優しく穏やかで

火葬場までの坂 擦れ違った少年
万華鏡を覗く 未来はどんな色?

その小さな手の平で世界をぎゅっと掴むんだ

花よ 花よ 夢を見ては精一杯 色を灯せ
ただ其処に在る生と死に抱かれ歌えよ

幸福な亡骸 そんな死もあるだろう
少なくとも俺には人生は長過ぎた

途方もなく青い空 死は優しく穏やかで
燃え尽きてくこの身体 幸福なる亡骸よ

花よ 花よ 運命を知り故郷の土へ還ってゆけ
ただ其処に在る生と死に抱かれ眠れよ
全て忘れて…永遠に


5.花びら

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

花びらが落ちて季節が過ぎて
行く宛てもないまま旅に出たよ
途中下車のホーム 錆びたベンチ
重い身体 深く腰を下ろす

午後の光が眩しくて
見上げた空に溜め息一つ

人生という名の長いレール
ゴールなんて何処にあるのだろう
立ち止まる事がとても恐くて
いつも走り続けてきたけれど

黄昏色に染まる雲
世界はゆっくり動いてるんだな

ああ 僕等 ただ通り過ぎてた
夢中な時には気付かないものがある

夕闇に包まれ電車を見送る
ゆっくりでもいい歩いて行こう 自分の旅路を

ああ 僕等 遠回りしたって
時には立ち止まればいいさ

こんなにも世界を感じてる
新しい季節がすぐそこに来ていた


6.プラトニックファズ

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

ああ 情とかたまに
ああ 邪魔になる夜
ゆらゆら ゆらゆら揺れる
カーテンはまるで
あなたのスカートみたい
微笑んだ赫

ああ 不器用な男女
手に手を取ったら
ゆらゆら ゆらゆら揺れる
スカートの中を
探検してゆく僕ら
声を上げ 今

おお こんなに恥ずかしい姿は
おお 綺麗な夜のせいだね
プラトニックな愛撫
オーバードライブじゃ
物足りない

毒蛇回路を怨にして続けよう
汚いファズが垂れてる
腫れ上がる赫

おお 必死で擦れ合う僕達
おお 小さな惑星の上
ゆらゆら ゆらゆら
ゆらゆら ゆらゆら
ゆらゆら ゆらゆら ゆらゆら…

おお こんなに恥ずかしい姿は
もう闇夜のせいなんかじゃない
退屈で窮屈な男 鬱屈して屈折した女
脱皮してく今夜 蝶になる


7.生命線

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

「どうにでもなればいい こんな世界は」
最終の列車が近づく
軋む車輪の音 誰かの悲鳴
嵐は更に勢いを増す

時代はメリーゴーランド
振り落とされそうなスピードの中
泣いている暇はない

線路の冷たさに触れて初めて
自分の「体温」を感じた
必死で燃えている赤い命が
「生きていたい」と確かに告げた

素晴らしい明日が広がってゆく夜明け
最悪の日常を愛せるのなら

この空も暗闇も心映す鏡なら
変えてゆける いつだって
その心が世界だろう

理由も確信も吹き飛ばす風
訳もわからぬまま死んでく
それでもたぎる血よ 共に生きよう
関係するのさ 命かけて

時代はメリーゴーランド
振り落とされそうなスピードの中
閉じたその目を開け

素晴らしい明日が広がってゆく夜明け
最悪の日常を愛せるのなら


8.羽根 ~夜空を越えて~

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

人をあんなに愛したのはきっと
最後だろう 死ぬまで
口説き文句が上手く出ない俺は
好きな歌を歌った

ああ 恥ずかしそうな でも嬉しそうな顔
今はもう見れないけれど

想いがいつかは夜空を越えて
あなたのもとへと届けばいいのに

あの日あなたの世界から全ての
音が途切れた 突然に

ああ 届かないなら歌なんかいらない
カミソリを喉に当て引いた

街はクリスマス あなたの好きな
きよしこの夜が鳴り響いていた

ああ 正しくもなく だけど間違いじゃない
俺達は確かに生きた

想いが今夜は夜空を越えて
あなたのもとへと届く気がする

そして世界中 声なき歌が
降り積もるだろう 幸せそうに


9.赤眼の路上

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

答えはいらない
そんなの嘘だろう

誰もが生きてく
理由が欲しいだろう

両手はポケットに
突っ込んだままで
寒空 くわえたタバコが燃え尽きる

絶望を口にする
伸びてゆく影
埋もれてたまるか
こんな日々に

風を受けて
また立ち上がれ
水面に咲く
満月の「凛」よ
「俺はここだ」
叫んだ声は
夜空に溶けて消えた

理解った顔した
インポの路上よ

「何かが違う」と
違和感の塊

俺という存在が
街の空気を
押し返しギラつき
突っ立っている

※独り描く
その輪を越えて
世界さえも
喰い尽くしてやれ
蒼く燃える
熱情だけが
道を照らしてゆく※

絶望
孤独
月明かり

死にゆく
勇気なんてない

それなら
生きるしかねえだろ

息を詰めて
駆け抜けろ

風を受けて
また立ち上がれ
水面に咲く
満月の「凛」よ
「俺はここだ」
叫んだ声は
夜空に溶けて

(※くり返し)


10.ジョーカー

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

子供の頃に描いた夢、大学生と書きました。
子供の夢らしくないと、先生に叱られました。
幸せな家族の風景、無理矢理口に詰め込まれ、
「好き嫌いはいけません」と、母は笑って言いました。

もうここには居たくないし、学校にも行きたくない。
戦争に行くと言ったら、頬を強く打たれました。
父も母も強くなれと、もっと頑張れと言います。
僕の姿が見えますか? 誰か僕を見つけてくれ。

居場所なんて何処にも無い。もう笑うしかないけれど、
笑う才能が無いから、顔が醜く歪むだけ。
自分より下の奴らを、傘で強く叩きました。
少し元気になりました。そんな僕を叱りますか?

雨、雲、泥、傘、雷、独り、水たまり。

笑う才能 生きる才能

雨、雲、泥、傘、雷、独り、独り
虹、風、鳥、夢、夕暮れ、空が、見えた。
ただいま、おかえり、遠くに、家の、灯り。


11.未来

作詞:THE BACK HORN
作曲:THE BACK HORN

失くした歌が 心にあった
いつかは僕ら 消えてしまうけれど

粉雪白く 想いが積もる
小さな革命だった 君が肩に触れた

抱きしめて 恋をした
それが全てだった
国境さえ今 消えそうな
雪の花が咲く

しゃぼんが飛んだ 壊れて消えた
それでもしゃぼんを飛ばそ 空に届くように

千の夜 飛び越えて
僕ら息をしてる
世界は今 果てなく
鮮やかな未来

さよなら今は また逢う日まで
ここから向こうは 何も無い真っ白な空白

抱きしめて 恋をした
それが全てだった
国境さえ今 消えそうな
雪の花が咲いた

何処まで何処まで 信じてゆける
震えるこの手に 想いがあるさ
心に心に 歌が響いて
僕ら歩き出す
鮮やかな未来